【コラム】スペインスポーツの悲しい日
コラム
様々なフットサラーとフットサルデザインとのコラボレーション企画。寄稿記事です。
本コラム寄稿者 | |
村松裕樹 スペインサッカー協会公認フットサル指導者レベル1|ユニアオU-12監督|ユニアオU-15監督|ユニアオU-18監督 |
スペインスポーツの悲しい日
モビスター・インテルのホペイロとして活躍されていたセシリオが亡くなった。先週の土曜日、試合中だった。前半の15分頃に心筋梗塞に襲われ、そこに関わる様々な方により処置を施されたが帰って来ることはありませんでした。その試合は中止となり、スペイン国内に広まりました。
セシリオは私にとって、話がしやすくお願いがしやすい人でした。彼は厳格にチームのことを考えながら、私にためにできることをやってくれました。本当に感謝していて、彼のおかげで体験できたこともありました。それは選手たちにとっても同じ様で、更衣室では選手たち自身が着ていたものを彼に投げ渡していたり冗談を言い合ったりと、更衣室の雰囲気をつくっている人でした。選手たちのそういった甘えを受け止めてました。
数十年もの間、彼はインテルのロッカールームを支えていました。監督が変わっても選手が変わっても、彼は電気がついていない時に来て電気を消して帰っていた。偉大なクラブを支えていたひとりでした。華やかな選手やチームの陰で、セシリオの存在があったのです。
セシリオがなくなった次の試合、彼の奥さんやお子さんが試合前にたたえられていました。彼がインテルに残したものに対して、インテルが表した感謝だったと思います。彼が亡くなった前半15分に相手チームによってボールは外に出され、会場全員で拍手が行われました。それは様々な試合会場でも行われました。